2019年6月21日金曜日

スキーの基本はバランス

まず、前回のブログの補足ですが、あくまでトレーン滑走を通して学べることについて書きましたので、何でも形だけ真似るというのはちょっと違います。

トレーンする時は、斜度や雪質、スピードも一緒で滑ることに意味があります。違う条件で人の真似をしても本質的なことが理解できないと思いますので、ご注意ください。

さて、昔、グッギーこと故マルティン・グガニックがビデオの中で「スキーの上達の秘訣はバランス」と言っていましたが、急斜面が滑れない、整地は滑れるけど不整地は滑れない、大回りでは滑れるけど小回りはできない、などは前後のバランスが崩れていることが原因になっている場合があります。

そこで「オレンジターン」のお話ですが、オレンジを足裏に意識するメリットとして、支点が定まるということです。



 初心者に見られる、真っすぐ滑っていてもスキーがふらつくという現象は、足裏の土踏まず付近にオレンジを意識してその位置をキープするようにすると、すぐに解消されます。

これを読んでいるみなさんは、ここはクリアしているでしょうから、次の段階で意識しないといけないことは、「体のバランスとオレンジの意識を一致させる」ということなんです。

実はオレンジを足裏に意識するだけだと、体が前傾し過ぎたり、後傾していてもオレンジの位置は同じところにあるつもりになってしまいがちです。実際のバランスとオレンジの意識のズレが生じているということなんですね。

そこでやってみていただきたいのが、意識的にオレンジの位置を前後に変えて滑るということです。低速でオレンジの位置を前にしたらしっぱなしで滑る、後ろにしたらしっぱなしで滑る、ということをしながら、少しずつずらして滑ってみます。

ターンもしながらということになりますから、左右の位置も変えて滑ってみます。キョロキョロと変わり続けるのではなく、ちょっと前で内側で数ターンしたら、前後は変えずに左右の真中にしてみるみたいな感じですね。

こういうことにより、オレンジの位置で正しくバランスを感じ取れるようになりますので、一番自分が安定する位置を探してオレンジをキープするようにしてみてください。

これに関連して他にも注意することがあるのですが、長くなるのでまたこの次に。

2019年6月13日木曜日

良い手本を見て真似る

みなさん、こんにちは望月です。

シーズンオフなので実践的な練習の話をしても滑れませんので、知っておいたらみなさんの役に立つような話題はいかかでしょうか?もし、質問とか取り上げて欲しいテーマ等がありましたら次のメールアドレスまでお願いします。syrius@fs.jpski.com

今日は良い手本を見て真似るということについてです。

スキーの指導をするときに相手が大人なのか、子供なのかによって差が大きいと言われていることがあります。

もちろん例外はあるでしょうが、かんたんに言うと、
  • 大人は理論を知らないと上達が難しい
  • 子供は理論よりは良い手本を見せた方が良い
野麦峠スキー場での私の経験をお話しすると、

例1.前日にバンビゲレンデでターンができるようになった男の子(小学校低学年)
前日もフィーリングスキースクールで1時間半のフレームレッスンを受講しプルークでターンができるようになりました。

翌日、私とトレーンをしながらバンビ、ファミリーゲレンデを滑り、1時間半でトレーニングバーン(最大斜度24度くらい)をターンして滑って降りられるようになりました。

例2.3人同時レッスンを受講した中の女の子(小学校高学年)
いとこ同士の3人の内、一番小さい子があまり滑れないのでその子を中心のレッスン。後の2人は課題を与えながら、一緒に滑るという形。最年長の子は何も教えていないのにスキーが揃って、お母さんから「スキーを揃えて滑れるようになったね」と喜ばれていました。

例3.お父さんと子供2人のレッスン(下の男の子小学校低学年)
フレームレッスンで一時間半の中で普通にフィーリングスキーのレッスンを行いましたが、レッスン中にパラレルターンは教えなかったのに、パラレルターンで滑れるように。お父さんからは感謝されましたが、心の中では「私、何もしていないのにいいのかな?」という感じ。

私が子供のレッスンをする時に注意していることは、
  • 生徒さんがプルークで滑れている場合には、最初はプルークで滑りながら教えますが、基本ができた後は、私自身はパラレルで滑る。
  • トレーンでなるべく私の滑った後をなぞって滑ってもらう。
  • レッスン中はできる限りたくさん滑るようにする。

 あまり気になることがあれば言いますが、基本はこんな感じです。子どもは人のまねをするのが上手いので、私がしっかりとスピードコントロールをして滑れば、子どももスピードコントロールができるようになってしまいます。

大人の場合は、どうやったらできるかを説明してからレッスンをしていくのですが、ある程度のことができるようになったら、やはりトレーンで滑ってもらうこともあります。

大回りでも小回りでも、人のリズムやターン弧に合わせながら滑るというのは良い練習になります。前走者を見て真似してもらうと、ついて行くのに必死で余計なことを見たり考えたりしません。そこが良いんですね。

私の場合も内緒ですが、じぶんの苦手なところなど教師仲間についてコッソリ盗んでいることがあります。変に教わるよりも滑りを見て真似るって方がうまくいく場合も多いんで(笑)。

ただし、大事なポイントで勘違いがあって真似をすると逆効果になってしまいますので、大人は理屈も少しずつ勉強くださいね。

では、皆さまからのご連絡お待ちしております。メール→syrius@fs.jpski.com

2019年6月1日土曜日

やっぱり最後は・・・

みなさん、こんにちは。望月です。

先週5月25日に、今シーズン最後のバックカントリーで乗鞍岳に行ってきました。
ちょうどこの日から「肩の小屋口」という、大雪渓のすぐ下までバスが運行するようになり、乗鞍岳最高峰の剣ヶ峰にも到達しやすくなりました。
というわけで、こんなにたくさんの人達がバスを降りて剣ヶ峰に向かってスタートして行きました。

乗鞍岳大雪渓全体はこんな感じ。



頂上まで登ると、こんな景色が待っています。
蚕玉岳(こだまだけ)山頂。穂高連峰を望む

剣ヶ峰山頂。向こうは御嶽山
頂上まで登ったら、こんな斜面を滑ります。
写真だと斜度感がわからないと思いますが、40度弱ぐらいの斜面ですので、滑り始めは慎重に降りていきます。

この日の雪質は滑走性のあるザラメですが、やはり雪は重い。真冬の雪のように軽々とはターンできません。

この時期は山に登るのが好きでバックカントリーに来る人が多いのか、真冬のパウダー狙いの人たちに比べるとスキーはそれほど上手ではない人たちが多かったようです。

そのため、斜滑降で斜面の端まで行って、スキーを回して方向を変え、また斜面の端までというスタイルの人が多くいました。スキーを回すのにも苦労があり、この斜度でフォールライン方向を向くのが怖いようで、内倒して無理やりスキーの向きを変えてという人もいました。

で、このなかなかの難斜面、私はやっぱりオレンジと引くターンでした。足裏のオレンジをきちんとキープして、ターンの始動は外足にオレンジを移してから内足を引く、という感じ。

スキーがきちんと回ってくれるということがわかっていると、フォールラインを向くのも少し余裕が出てきます。斜面も雪質も違うとは言え、今年乗鞍を滑るのが三回目で慣れてきたというのもあると思いますが。

出来れば他の滑っている人たちにもフィーリングスキー教えてあげたかった。バックカントリーこそフィーリングスキーの優位さを感じた1日でした。