フィーリングスキースクールの望月です。
本日(1月12日)は関西よりお越しのTさん親子と息子さんの友達二人の計四人のプライベートレッスン担当でした。去年、一昨年もレッスンを担当しており、3年連続でのレッスンになりました。
一人2シーズンぶりの子もいましたので、まず、オレンジの復習から入りました。土踏まずにイメージしたオレンジを常にその位置でキープして、外さないことだけを意識しての滑りです。これにより、支点が安定しますので、前後のバランスが良くなりますし、スキーが安定して動いてくれるようになります。
次に斜滑降や横滑りを使って、オレンジを同じフォールライン方向でも角度を変えて転がし、雪からの抵抗を受ける練習です。斜面移動をしながらスキーが雪の抵抗を受け続けることで、スキーがたわみ、ターンが切れ上がることを感じられるようにトレーニングしていきます。
いきなりきれいにスキーが動いてくれる、というのは難しいですが、それでもみんなのスキーが私の意図したような動きをしてくれるようになってきました。
スキーが切れ上がることができれば、斜面を落下してスピードが出たら、ターン後半で孤を切り上げてスピードコントロールすることができます。これにより最初に比べてみんなの滑走スピードが上がりだしました。
午前中の最後はターンからターンの切り替えで、外足のオレンジが弾んで次の外足に移っていくというイメージを使うと、ターンのつなぎが良くなりスムーズなターンにつながります。この感覚をつかんだところで午前中が終了。
午後のレッスンが始まるところで、お父さんからコブの滑り方の質問がありましたが、今日の野麦にはコブ斜面はありませんので、コブはまずポジションをシビアにキープすることが最も重要ということをお話して、コブを滑る場所の説明などをさせてもらいました。
そのついでに、レッスンの初めにフリースタイル的な滑りを何種類かしてもらい、スキーを自由自在に動かせるためには、たまには遊びでこんな練習をしてみると良いよという紹介でした。
午後のレッスンで重点を置いたのは、抵抗を受けてつぶれたオレンジを斜めの直滑降をつかってゆっくりと解放することで推進力が生まれ、その力を使って切り替えが出来るということです。みんなそれほど速く滑っているわけではないので、受ける抵抗も比較的小さく、つぶれたオレンジが戻る力も弱いので、かなり繊細に意識を集中しないと出来ないことです。
午後のレッスンだけで完璧にとはいきませんでしたが、その片鱗を感じることは出来たようです。
そして開通したばかりでコース幅もの狭い、パノラマ~立て水の坂を下りて下山しましたが、途中アイスバーンもあった中、バランスを崩すこともなく、無事に降りてくることが出来ました。
元々、以前からここは滑って降りられた場所ですが、今日は斜面も固いし雪の塊がすこしゴロゴロとしているいつもより難しい状況でした。
滑走スピードが上がって難しい斜面をきちんとスピードコントロールして降りて来られる、そこに、いわゆる基礎スキー的な洗練された美しいフォームというものは無いので、パッと見ではわからないスキーの上手さが彼らにはありました。しかも、変に難しいことを考えずにスキーを本当に楽しむことが出来る。
スキー教師としての立場では、私自身の滑りが傍から見てもわかるような美しいものになっていないといけない、という側面がどうしてもあるのですが、彼らのレッスンを担当させてもらって、本当に重要なのはそこでは無いということを改めて思い、改めていかにスキーの楽しさを伝えられるかを考える機会になり、本当に感謝しています。
Tさんファミリーとお友達のみなさん、ありがとうございました。次回も機会がありましたら一緒に滑りましょう。